産後のママたちがご来院される理由の中で、もっとも多いのが「腰痛」です。
「産後から腰が痛くて起き上がるのもつらい」「抱っこをしていると痛みが強くなる」——そんな声を本当によく聞きます。
特に、産後1か月・2か月という早い時期に「骨盤を整えた方がいいのでは?」と感じてご来院される方が多いのですが、
実はここに大きな誤解があります。
産後の腰痛=骨盤のゆがみ? 実はそうとは限りません
出産後の女性の身体は、骨盤がゆるみやすい状態にあります。
これは「リラキシン」というホルモンが関係していて、妊娠〜授乳期のあいだは関節を柔らかく保つ働きをしています。
そのため、「骨盤が開いている=腰痛の原因」と思われがちですが、実際のところ、骨盤を整えただけで痛みが消えるケースは半数ほどです。
つまり、
-
骨盤のゆがみが主な原因 → 矯正で比較的早く改善
-
それ以外の要因(筋肉疲労・ホルモン変化・睡眠不足など) → 長期的なケアが必要
というように、腰痛の原因は一つではないのです。
実際のママたちの経過:良くなる方・時間がかかる方
当院にお越しになるママたちの多くは、「産後1〜2か月」で腰痛が出はじめて来院されます。
実際に骨盤を整えていく中で、
-
すぐに痛みが軽減する方:全体の約半数
-
改善まで半年〜1年かかる方:残りの半数
という傾向があります。
とくに、長くかかる方は「骨盤以外の問題」を抱えています。
産後腰痛が長引く理由
① 育児による筋肉疲労
授乳、抱っこ、おむつ替えなど、すべてが前かがみ姿勢です。
この「背中・腰への繰り返しの負担」が痛みを悪化させます。
② ホルモン変化の影響
出産後はエストロゲンなどの女性ホルモンが急激に減少します。
このホルモンバランスの乱れが、筋肉のこわばりや関節痛を引き起こすこともあります。
③ 睡眠不足・栄養不足
夜中の授乳が続くことで睡眠の質が下がり、回復力が落ちます。
栄養バランスも偏ると、筋肉や関節の修復が遅れてしまいます。
これらの要因が重なることで、「骨盤を整えても痛みが残る」という状態になるのです。
骨盤矯正だけに頼らず、医療機関の受診も大切です
「整体に通っても痛みがなかなか変わらない」
「骨盤が整っているはずなのに腰が重い」
そんな場合、自己判断で放置しないことが大切です。
関節や神経、内臓のトラブルなど、骨盤以外の要因が隠れている場合もあります。
そのため当院では、
痛みが強く続く場合は整形外科など医療機関での診察も早めに受けていただくようお伝えしています。
整体でできることは、体のバランスを整え、自然回復力を引き出す「サポート」です。直接痛みを消すという役目はできません。
それ以上の「病的な痛み」は医療の領域になります。
それでも骨盤ケアは意味がある理由
「骨盤矯正だけで治るわけではない」と聞くと、「じゃあ意味がないのでは?」と思われるかもしれませんが、先ほど書いたように改善する人は半数もいます。
そして、骨盤を整えることには次のようなメリットがあります。
-
正しい姿勢が取りやすくなり、負担のかかる動きを減らせる
-
呼吸が深くなり、血流や代謝がよくなる
-
育児による肩こり・首こりが軽減しやすくなる
-
体の軸が安定し、今後の腰痛予防につながる
つまり、「治療」ではなく「回復の土台づくり」なのです。
まとめ:焦らず、自分のペースで回復を
産後の腰痛は、「骨盤のゆがみ」だけが原因ではありません。
体の中では、ホルモン・筋肉・睡眠など、いくつもの要素が複雑に関係しています。
痛みが続くと「早くなんとかしたい」と思ってしまいますが、体は時間をかけて変化してきたぶん、回復にも時間が必要です。
骨盤を整えながら、
-
睡眠と食事の質を整える
-
抱っこの姿勢を工夫する
-
医療機関とも連携してみる
そんな「トータルケア」を意識することが、結局は一番の近道になります。
焦らず、あきらめず、あなたの身体が本来のリズムを取り戻していけるよう、「ほしみぐさ」は丁寧にサポートしていきます。
◆産後腰痛関連ブログ
骨盤矯正だけで腰痛が治る? その思い込みをやさしくほどきます






コメントをお書きください