大殿筋は、臀部にある大きな筋肉で、股関節の伸展、外転、内旋の働きをします。また、大殿筋は骨盤の安定化にも重要な役割を果たしています。
大殿筋の働き
大殿筋は、臀部にある大きな筋肉で、股関節の伸展、外転、内旋の働きをします。
股関節の伸展:立ち上がるときや、歩いたり走ったりしたときに、下肢を後ろに伸ばす働き
股関節の外転:足を外側に開く働き
股関節の内旋:足を内側に回す働き
また、大殿筋は腰椎の安定化にも重要な役割を果たしています。
解剖学的な説明
大殿筋は、臀部の皮下にあり、上部、中部、下部に3つの層に分かれています。
上部:腰椎の棘突起から大転子にかけて走行する
中部:大腿骨の外側上顆から大転子にかけて走行する
下部:大腿骨の外側下顆から大転子にかけて走行する
大殿筋は、下殿神経(L5~S2)の支配を受けています。
大殿筋の起始停止
起始:仙骨と尾骨の後面、腸骨後方の後殿筋線の後部、胸腰筋膜
停止:腸脛靭帯の近位部、殿筋粗面
大殿筋と腰痛との関係
大殿筋は、腰痛の原因としてよく挙げられる筋肉です。
大殿筋の緊張や硬直は、腰椎の可動域を制限したり、腰椎への負担を増大させたりすることで、腰痛の原因となると考えられています。
具体的には、以下の3つの要因が考えられます。
大殿筋の緊張や硬直による腰椎の可動域制限
大殿筋の緊張や硬直による腰椎への負担増大
大殿筋のトリガーポイントによる腰痛
大殿筋の緊張や硬直を解消するためには、ストレッチやマッサージなどの施術が有効です。また、大殿筋の筋力強化も、腰痛の予防や改善に効果的です。
大殿筋のトリガーポイントとは
大殿筋のトリガーポイントとは、筋肉の一部が収縮したままになり、痛みやこわばりを引き起こす状態です。
大殿筋のトリガーポイントは、腰痛の原因としてよく知られており、トリガーポイントを解消することで、腰痛の改善が期待できます。
骨盤矯正の現場においても大殿筋の緊張により骨盤が歪み腰痛が発症していることは日常的によくあることです。
主な箇所としては仙骨から尾骨に沿って押圧すると特別痛い感覚がある場所になります。
大殿筋のトリガーポイントを解消するには、マッサージやストレッチが有効です。また、自分でも、テニスボールなどを使って、トリガーポイントを刺激することができます。
大殿筋の筋力強化
大殿筋の筋力強化には、スクワットなどのエクササイズが有効です。これらのエクササイズは、大殿筋を効率的に鍛えることができます。
スクワットは、足を肩幅程度に開いて立ち、腰を落としてしゃがむエクササイズです。
大殿筋の筋力強化を行うことで、腰痛の予防や改善に効果的です。
大殿筋は、臀部にある大きな筋肉で、股関節の伸展、外転、内旋、腰椎の安定化などの働きをします。大殿筋の緊張や硬直は、腰痛の原因となることがあるため、ストレッチやマッサージ、筋力トレーニングなどで適切にケアすることが重要です。
骨盤と大殿筋の関係について
先にも説明したように大殿筋は、上部、中部、下部に3つの層に分かれています。
上部大殿筋は、腰椎の棘突起から大転子にかけて走行し、骨盤を後傾させ、腰椎を安定化させます。
中部大殿筋は、大腿骨の外側上顆から大転子にかけて走行し、骨盤を後傾させ、股関節の外転を助けます。
下部大殿筋は、大腿骨の外側下顆から大転子にかけて走行し、股関節の伸展を助けます。
このように、大殿筋は骨盤の安定化に重要な役割を果たしています。大殿筋が弱いと、骨盤の安定性が失われ、腰椎に負担がかかりやすくなり、腰痛の原因となると考えられています。
大殿筋が原因で腰痛を引き起こしている場合では骨盤が後傾する力が働いています。
また、大殿筋は、股関節の伸展、外転、内旋の働きをします。大殿筋が弱いと、これらの動きが制限され、日常生活の動作が困難になる可能性があります。
大殿筋をよくストレッチし、かつ鍛えることで、骨盤の安定性が向上し、腰痛の予防や改善、日常生活の動作の改善につながります。
骨盤矯正では効率的に緊張して働きにくくなっている大殿筋を緩めて正常な状態に導きます。
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